「音響機材を仕込んで遊ぶ会」について

「音響機材を仕込んで遊ぶ会」について

会の趣旨については、企画の宮本さんWebページに書いてくださっているのですが、僕なりにも、なぜやろうと思ったか、など、したためてみます。

演劇部やアマチュア劇団で、音響をやることになって、選曲とかはするけど、機材のことはよくわからなくて……。というケースはわりと多いように思います。「先輩方から機材を受け継いだけれど、使い方はそこまで詳しくは教われなくて」「部室に音響機材はあって、一通り教わったけれど、劇場とか他所の機材はちょっと」とかです。劇場で管理業務をしていても、いつもお使いの機材と違うと硬直してしまう方や、そもそも音響機材に触れるのがおっかなびっくりな方、というのは一定割合おられます。もっとリラックスして、構えずに機材を扱えれば、また、様々な機材の柔軟で安全な使い方を知っていれば、舞台表現をもっと豊かにできるのに、と、もったいなく思っていました。もう一歩いろんなことができる機材に、なるべくカジュアルに触れる機会が、あると良いんだな、と。

また、僕自身が大学で演劇の音響効果をやっていて、他所との技術的交流の無さが気になっていました。解決すべき様々な課題や悩みに突き当たったとき、こういう時、よそではどうしているのだろう? と疑問になっても、最初のうちは、どうすることもできませんでした。僕自身は、仙台市市民文化事業団の「演劇道場」(今の「舞台スタッフ・ラボ」の前身で、昔エル・パーク仙台で行われていた「舞台技術総合講座」の流れをくむ事業です)に参加したり、そこで知り合った方々の作品を観に行ってばらしに参加させていただいたり打ち上げにお邪魔したり、そこの講師の音響チームに所属したりして、その悩みはある程度解消しましたが、今は「演劇道場」は「舞台スタッフ・ラボ」になり、さらにスタイルも変わり、音響チームも解散し、僕のしたような解決方法は取れなくなっています。アマチュアの舞台音響さん・音響効果さんが、同好の士と出会う機会って、減っているな、と。

さらに、会場の10-BOXについて感じていた事もありました。仙台で、大学演劇部やアマチュア劇団が、大学や稽古場を出て、公演をしようとすると、せんだい演劇工房10-BOX box-1を会場に選ぶことが多いように思います。50-80席と大きすぎず、小さすぎず、安価に借りられる興行法上の劇場なので。にもかかわらず、仙台市市民文化事業団の「舞台スタッフ・ラボ」が、発展編を宮城野区文化センターで行うようになり、10-BOXの音響機材に長く親しむ機会って少なくなったな、と。

そうした折に、宮本さんから、「せんだい演劇工房10-BOX box-1で音響機材を仕込んで、実験とかトレーニングとかしたいんですよ」とお声がけを頂いたのでした。やろうやろう、では音響に興味のある方をもっと集めるのはどうか、どういうスタイルが良いだろうか、どんな意義が生まれるだろうか、と考えていった、という次第です。

機材をいじるばかりが舞台音響ではないですが、機材に親しんでいることで舞台音響がうまくいくとしたら、すばらしいことです。また、興味の入り口として、機材に触れてみる、というのも良いのではないかと思います。稽古場でお使いのものとはまた違った様々な機材に安全に触れ、いろいろ試してみる、合間には同じ興味を持つ人とお話もできる、そんな「遊ぶ会」になっていったらよいなと思っています。

第0回を終えて、レポートも書けました。今月末(2025年3月末)に第1回を控えています。

「音響機材を仕込んで遊ぶ会」サイト
第0回、第1回会場 せんだい演劇工房10-BOX
第0回レポート(宮本)
第0回レポート(本儀)
企画 宮本一輝 Twitter(X)@itsuki_re
共同企画 本儀拓 ブログ Twitter(X)@mt_tak Bluesky@mttak.bsky.social
協力 キーウィサウンドワークス Webサイト Twitter(X)@kiwi_sound Bluesky@kiwi-sound.bsky.social


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