引用
-
「たぶん、空想する心、想像する心こそが
「たぶん、空想する心、想像する心こそが、私たちが生きるこの情けない現実に対する、最も強力なカウンターブローに成り得るのですから。」 上田早夕里『華竜の宮』文庫版あとがきより
-
「相手の言葉をなぞるだけが通訳じゃない
「相手の言葉をなぞるだけが通訳じゃないんです」 星之宮衛 野木萌葱『東京裁判』より
-
作者が説明という引き算を重ねていって、後に何も残らないような舞台なら
作者が説明という引き算を重ねていって、後に何も残らないような舞台なら、あるいは早々に、もう引き算すら出来なくなるような舞台なら、そこに当てる照明は光熱費の無駄遣いだろう。 「わたし」の述懐 -北村薫『六の宮の姫君』
-
芭蕉は《いひおほせて何かある》といったそうだ
芭蕉は《いひおほせて何かある》といったそうだ。いい尽くしたところで何になる。俳句に限らない。そうなんだよね、と頷くしかない。論文なら、説明し尽くすことが必要だ。しかし、例えば小説の価値はそこにはない。 「わたし」の述懐 […]
-
出来てしまつたことをあとになつて考へると
出来てしまつたことをあとになつて考へると、ああさうだつつたかと思ひあたる場合が幾らもあつて、なぜあの時にそこへ気が付かなかつたらうと今更自分を責めるけれども、もうさうなつては取り返しがつかない。 谷崎潤一郎『いたましき人 […]
-
「ありがとう。言葉
「ありがとう。言葉は、言葉だけなのに、でも、結局、言葉が嬉しいわ。」 デボウ スホ – 森博嗣『女王の百年密室』